2017.5.1 UP DATE

【ミマス連載】「歌と旅と星空と」~第1章『地球星歌の旅』 Vol.2 アフリカ大陸

 日本全国の学校や合唱団で歌われ続けている合唱曲《COSMOS》や《地球星歌》。旅の体験や星空の影響を受けた作者のミマスさんが自身の想いをこめた歌です。そのメッセージが、十数年の時をかけて歌とともに広まっています。


 この連載ではプロローグに続き、ミマス作品に込められたご本人の体験をエピソードとともに紹介していきます。


 2007年、世界一周航空券を手に、5ヶ月かけて世界のいろいろな国を巡る旅へ。南米やアフリカ、ヨーロッパなどを周りました。地球の雄大な自然と、感動的な絶景の数々。それとともに、深く印象に残っているのが人々の優しさです。どこの国へ行っても、見知らぬ僕たちに対して、家族や友人のように温かく接してくれる親切な人たちが大勢いたのです。

 

 旅から帰り、出会った人々への感謝、そして、地球という一つの星をわけあう全ての人々への想いを込めて作ったのが《地球星歌》です。


《地球星歌》の旅 Vol.2 アフリカ大陸
Vol.1 南米大陸 はこちら

Vol.3 ヨーロッパはこちら

 

 南米大陸の旅を終えた僕たちは、アルゼンチンのブエノスアイレスから飛行機に乗りました。一晩かけて大西洋を横断し、南アフリカ共和国のケープタウンに着いたのです。

 

 ケープタウンには天文ファンにとってぜひ見ておきたいものがあります。星座は全天で88個ありますが、そのなかに唯一、地上に実在する山が星座になったものがあるのです。それは『テーブルさん座』。テーブルのように頂上が平らな山という意味ですが、それがこのケープタウンにそびえているのです。18世紀フランスの天文学者・ラカーユが数年間この地に滞在し、南半球の星々を観測していたことがあります。その際に、このユニークな山を星座にしたのだそうです。ロープウェイで頂上まで気軽に行けますので、僕たちもアフリカに着いたその日にさっそく登ってみることにしました。

 

 


01 南アフリカ共和国・ケープタウンの郊外にそびえるテーブルマウンテン(標高1087m)。

 

 山頂からの眺めは本当に素晴らしく、息をのむような雄大な眺めが広がっていました。眼下にはミニチュアのような港町ケープタウンの街並み。目を移すと、水平線を目がけて沈もうとしている太陽が、大西洋の海原に金色の光の道を描いています。その風景は、自分がついにアフリカに来たという静かな興奮をいっそう輝かしいものに演出してくれました。

 

02 テーブルマウンテン山頂からの眺望。眼下にはケープタウンの街並みと大西洋が広がります。

 


03 世界史や地理の授業でも習う有名な『喜望峰』の岬。ケープタウンから日帰りで行けます。 『名前だけは知っていたけれど、こんなところだったのか…』という妙な感動がありました。



 ジンバブエとザンビアの国境にあるのが有名なビクトリアの滝。世界三大瀑布の一つで、その水量と迫力は地球上で最大級のものでしょう。ちょうど雨季でしたので、滝に近づくと凄まじい水しぶきと暴風で何も見えません。まるで台風の中にいるかのよう。レインコートは必携です。巨大な滝の姿を見るには、少し距離をおいた場所まで退避しなければなりません。

 


04 ジンバブエにあるビクトリア滝。落差は108m、幅は何と1700mもあります。

 

 

 幸運なことに、ビクトリア滝に滞在中、満月の夜がありました。その夜は日没後にも滝に入場することができます。そこで見たのは、月光と滝から舞い上がる水煙がつくる夜の虹『ムーンボウ』。これは本当に、幻想的な光景でした。ビクトリア滝では近くのキャンプ場に泊まったので、毎晩遅くまで芝生に座り、星空を眺めました。滝から天に昇る水煙が遠くに見え、月に照らされて青白く踊っています。南十字星の下でビールを飲みながら、幸せな時間を過ごしました。

 

 ボツワナ共和国にチョベ国立公園という場所があります。ここは広大なサバンナと、そこに暮らす多くの野生動物を見ることができる場所。なかでもゾウの大群に出会えることで有名で、僕たちもたくさんのゾウやキリンに会うことができました。ゾウの群れの中には当然、幼い子どももいます。小さな子ゾウのとてつもない愛らしさには、サファリ・ツアーの参加者たちもこぞって黄色い歓声をあげていました。野生に生きる動物たちの姿。そして家族の絆。僕たち観光客はそれを一瞬垣間見るだけなのですが、なぜか深く感動してしまいました。『生きる』ということの原点が、そこにあるような気がします。毎日電車やクルマに乗り、パソコンで仕事をする人間といえども、結局は彼らと同じなのだ…。心からそう感じられる体験は、僕たちにとても大切なことを思い出させてくれます。

 


05 ボツワナのチョベ国立公園。多くの野生動物と出会うことができ、本当に素晴らしい一日でした。

 

 

 アフリカは何もかもが壮大なスケールで、人間の小さな心では受け止めきれないくらいの大きな感動にあふれているのです。

 

 ミマス

 

 

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 <ミマスのライブ情報>

神奈川県平塚市 星空音楽館20周年記念!ありがとうコンサート
2016年10月1日(土)

 

『君も星だよ』発売記念 Aquamarine トークライブ
2016年10月16日(日)

 

ライブの詳細はこちら

 

<ミマスのライブ映像>

LIVE~サマーホリデー in 原村星まつりにて(2016年8月5~7日)

 


 

ミマス プロフィール

 

 

 

 

 

 

 

 

Sachikoの澄みわたるボーカルと、ミマスの詞と曲を基盤とする音楽ユニット「アクアマリン」のメンバー。1998年6月結成。作詞作曲、キーボード、ギター担当。星空・宇宙・自然・旅などをテーマに、生命の大切さや生きることの素晴しさを歌う。天文やアウトドア系のイベント出演、プラネタリウムでのコンサート多数。文部省国立天文台後援のスターウィーク(毎年8月1~7日)1999年のテーマソング《COSMOS》でメジャーデビュー。混声三部合唱の楽譜が発売され、全国の学校や合唱団で歌われている。

 

合唱曲になっている代表曲:『COSMOS』『地球星歌~笑顔のために~』『明日の空へ』『Voyager(ボイジャー)』『星降る里』『いつかこの海をこえて』『一つの明かりで』『心のなかの広い宇宙を』『つないで歌おう』『エスペランサ~希望~』

 

5月27日生まれ。双子座A型。神奈川県茅ヶ崎市出身。茅ヶ崎市立西浜小学校、西浜中学校、茅ヶ崎北陵高校、法政大学文学部地理学科卒業。小学校5年生のとき理科の授業をきっかけに星や天文に興味をもち、平塚のプラネタリウムに毎週通って星座を覚える。そのときプラネタリウムのBGMとして流れていた美しいシンセサイザー音楽に魅かれ、人生で初めて音楽を好きになる。現在は神奈川県平塚市在住。

 

1996年10月からパーソナリティをつとめているラジオ番組「ミマスの星空音楽館」は、地元のラジオ局・FM湘南ナパサ(78.3MHz)で毎週日曜20:00~21:00に放送中。
2001年から天文雑誌の月刊誌『星ナビ』(毎月5日発売)で毎月コラムを連載している。
2016年8月8日、初のエッセイ『君も星だよ~合唱曲《COSMOS》に込めたメッセージ~』(音楽之友社)が発売。

 

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